株式会社フジクラ
私たちの街に甦れ生態系
はかせ、植物(しょくぶつ)どうしが助(たす)けあうって あるんですか?
さくらちゃん、植物(しょくぶつ)どうしでの助(たす)けあいも もちろん あるよ。たとえば、イネとかダイズなどは、土のなかにいるカビのなかまである「菌(きん)」たちと いっしょにくらしていて、おたがいに助(たす)けあっているんだ。これらの菌(きん)は、土のなかにある「リン」などの栄養分(えいようぶん)を植物(しょくぶつ)たちに あげているんだ。また、植物(しょくぶつ)は、そのお礼(れい)に、葉(は)でつくった栄養(えいよう)の炭水化物(たんすいかぶつ)を菌(きん)にあげているんだよ。
はかせ、カビのなかまの「菌(きん)」って どんなものですか?
菌(きん)の名前(なまえ)は、「菌根菌(きんこんきん)」と言(い)うんだ。おもしろい名前(なまえ)だね。名前(なまえ)のなかに 「きん」の文字(もじ)が2つも入(はい)っているんだ。そのほかにも ダイズなどのマメのなかまの植物(しょくぶつ)と助(たす)けあっている「根粒菌(こんりゅうきん)」もそうだよ。
はかせ、それらの菌(きん)は、どんな助(たす)けあいをしているの?
さくらちゃん、それでは、「菌根菌(きんこんきん)」でせつめいしようね。「菌根菌(きんこんきん)」と助(たす)けあっている植物(しょくぶつ)のなかに ランのなかまの「キンラン」があるんだ。キンランは、春(はる)に黄色(きろ)い花(はな)をつける かわいいランなんだ。あまり陽(ひ)の当(あ)たらないような林の中にすんでいて、緑(みどり)の葉(は)があるのに、葉(は)で栄養(えいよう)を作(つく)るのが へたなんだ。「菌根菌(きんこんきん)」は、キンランに栄養(えいよう)をわけてあげているんだ。
はかせ、栄養(えいよう)をつくるのがへたなキンランは、どうやっていきているの?
キンランは、根(ね)っこに くっついている菌根菌(きんこんきん)に 生きていくための栄養(えいよう)をもらっているんだ。また、菌根菌(きんこんきん)は、シラカシとかコナラとかの大きな木の根(ね)っこにも くっついていて、ちょうどキンランとをつなぐ役目(やくめ)をしているんだ。菌根菌(きんこんきん)が、大きな木からもらった栄養(えいよう)を、キンランに分(わ)けてあげているんだよ。
はかせ、キンランはどこで見られるの?
さくらちゃん、キンランは、絶滅(ぜつめつ)が心配(しんぱい)されている植物(しょくぶつ)の一つなんだ。野生(やせい)のキンランは、かわいくて、めずらしい花(はな)だから、取(とら)れたりして とてもすくなくなっているんだよ。ただ、キンランをみんなで守(まも)ろうとする動(うご)きもあるんだ。たとえば、千葉県(ちばけん)佐倉市(さくらし)にある工場(こうじょう)では、社員(しゃいん)が野生(やせい)のキンランを守(まも)っている と聞(き)いているよ。