株式会社フジクラ
私たちの街に甦れ生態系
はかせ、花は どうして きれいな 色(いろ)をしているの?
さくらちゃん、それは、花の役目(やくめ)を考(かんが)えると わかるんだ。花の役目(やくめ)は、「たね」をつくり、子どもたちをふやすことだよね。そのためには、おしべの「花ふん」を はこんでくれるこん虫たちを よぶひつようがあるんだ。そのために、花たちは、こん虫たちに目立(めだ)つような色(いろ)をしているんだよ。
はかせ、花のなかには きれいな色(いろ)を していないものもあるの?
そうなんだ。「花ふん」をこん虫ではなく 風(かぜ)に はこんでもらう花もあるんだ。そんな花を「風ばい花(ふうばいか)」と言(い)うんだ。風ばい花(ふうばいか)の「花ふん」は、かるいので風(かぜ)にとばされて遠(とお)くまでとんでいって、「めしべ」にくっついて「たね」をつくるんだ。だから、この花は、こん虫をよびよせなくてもよいので、花びらがなかったり、花の「みつ」や「良(よ)いにおい」も ださないんだ。「風ばい花(ふうばいか)」には、イネやトウモロコシなどがあるよ。
こん虫と花とは、助(たす)けあっているの?
さくらちゃん、そうなんだよ。花は、じぶんでは動(うご)きまわれないから、「花ふん」をこん虫たちに はこんでもらわなければ ならないよね。そのために、こん虫たちが見つけやすい色(いろ)の花びらや、こん虫たちがすきな「におい」や「みつ」を出(だ)して、あつめているんだ。そして、こん虫たちが、みつをすったり なめたりするときに、こん虫の体(からだ)に花ふんがつき、ほかの花にいったとき、その花ふんが めしべに着(つ)くんだ。花と虫は、おたがいに ひつようとしていて、助(たす)けあっているんだよ。
はかせ、こん虫たちも花をみて、きれいと思(おも)うのかな?
それは こん虫たちに聞(き)いてみないと本当(ほんとう)のことはわからないな。ただ、ミツバチを例(れい)にすると、ミツバチが見ている色(いろ)は、人が見ている色(いろ)とは かなりちがっていると言(い)われているんだ。これは、ほかのこん虫たちでも同(おな)じことが言(い)えるかもしれないね。また、花の大きさで考(かんが)えてみると、ミツバチが見るヒマワリの花の大きさは、人が8階建(8かいだて)のビルを見るのと同(おな)じなんだ。そんな大きなビルが、ぜんぶ黄色(きいろ)だったとしたら、さくらちゃんは、きれいだと感(かん)じるかい?