株式会社フジクラ
私たちの街に甦れ生態系
はかせ、アジサイが、花(はな)によってちがった色(いろ)をしているのは、なぜですか?
さくらちゃん、アジサイの花(はな)は、ほんとうは、花(はな)ではなく「がく」なんだよ。でも、わかりやすく花(はな)とよぼうね。さくらちゃんのしつもんのアジサイの花(はな)の色(いろ)がちがうことについてだけど、アジサイの花(はな)は、3つの時期(じき)で、花(はな)の色(いろ)が変(か)わるんだ。①咲(さ)きはじめのころは、花(はな)のなかに緑色(みどりいろ)の葉緑素(ようりょくそ)があるために、緑色(みどりいろ)をしているんだ。②花(はな)のきれいなころは、花(はな)の葉緑素(ようりょくそ)は、こわれて緑色(みどりいろ)が、うすくなるんだ。同時(どうじ)に、アントシアニンという色(いろ)の素(もと)がつくられて、青色(あおいろ)になってくるんだ。そして、さいごに、③花(はな)がおわるころ、花(はな)のなかに、いらないものがふえてきて赤(あか)くなるんだ。そのころには、アントシアニンという色(いろ)の素(もと)が、うすくなってくるんだ。アジサイの花(はな)の色(いろ)が、ちがっているのは、こんなわけなんだよ。
アジサイの花は、花ではないんですか?
そうなんだ。アジサイの花(はな)は、花(はな)のように見(み)えるけど、じつは、「がく」というものだよ。この「がく」は、花(はな)をまもるやくめをする葉(は)っぱのようなものだったんだけど、それがまるで花(はな)のようにかわったんだ。
はかせ、アジサイの花が、「青(あお)」だったり、「赤(あか)」だったりするのは、なぜ?
さくらちゃん、アジサイの花(はな)の色(いろ)には、秘密(ひみつ)があるんだよ。その秘密(ひみつ)は、土(つち)のなかにあるアルミニウムという金属(きんぞく)が、かんけいしているんだ。さくらちゃんがよく知(し)っているアルミニウムというと1円玉(いちえんだま)があるよね。そのアルミニウムが、アジサイにはいると、アントシアニンという色(いろ)の素(もと)といっしょになって、アジサイの花(はな)は、青(あお)く、また、アルミニウムがはいらないと、花(はな)は、赤(あか)くなるんだよ。つまり、土(つち)のなかのアルミニウムを、アジサイの根(ね)がとりこみやすいかどうかで、花(はな)は、青(あお)くなったり、赤(あか)くなったりするんだ。これがアジサイの花(はな)の色(いろ)がちがう秘密(ひみつ)なんだよ。
はかせ、同(おな)じ場所(ばしょ)でも、花(はな)の色(いろ)が、少(すこ)しずつちがうのは、なぜですか?
土(つち)には、酸性(さんせい)の土(つち)やアルカリ性(せい)の土(つち)などがあるんだ。その酸性(さんせい)の土(つち)では、アジサイの根(ね)から、アルミニウムがはいりやすくなっているんだ。そうすると、青色(あおいろ)の花(はな)になるんだ。また、土(つち)が酸性(さんせい)でないところでは、根(ね)からアルミニウムが、はいりにくいんだ。そうすると、赤色(あかいろ)の花(はな)がさくんだ。また、おなじアジサイの株(かぶ)でも、根(ね)っこのあるばしょで、アルミニウムのとりこみぐあいがちがうんだ。そうすると、花(はな)の色(いろ)は、少(すこ)しづつかわってくるんだ。