株式会社フジクラ
私たちの街に甦れ生態系
はかせ、メダカがいなくなるって ほんとう?
すずちゃん、メダカは、遠(とお)いとおい 数百万年(すうひゃくまんねん)も前の大昔(おおむかし)から生(い)きつづけてきた魚(さかな)なんだ。また、日本(にほん)のメダカたちは、わたしたちの先祖(せんぞ)が米(こめ)つくりをはじめたころから 人(ひと)と いっしょに生(い)きてきたんだ。しかし、この数十年(すうじゅうねん)のあいだに、メダカは、それまでとはちがった生活(せいかつ)の環境(かんきょう)に おかれるようになったんだ。メダカは、それまでのように 小川(おがわ)と田(た)んぼのあいだを自由(じゆう)に出入(でい)りができなくなって その数(かず)は大きくへったんだ。
はかせ、どうしてメダカは田んぼにいけなくなったの?
この数十年(すうじゅうねん)のあいだに、小川(おがわ)の堤防(ていぼう)や田(た)んぼの水路(すいろ)がコンクリートによってせいびされたんだ。こうすると、お米作(こめづく)りには便利(べんり)になったが、メダカにとっては、田(た)んぼへいくための水(みず)の流(なが)れが きれてしまったんだ。
はかせ、メダカは 田(た)んぼが すきなの?
そうなんだよ、メダカは水があさい田(た)んぼのような場所(ばしょ)がすきなんだ。とくに、田(た)んぼのように水があさく、おひさまの光(ひかり)であたたまりやすいところは、エサになる小さな生きものもたくさんいて、大きな敵(てき)はすくないんだ。田(た)んぼは、メダカには とても住(す)みやすいところなんだね。また、田(た)んぼには メダカが卵(たまご)をうみつけるイネもあるからね。いまでは、田(た)んぼに、メダカの姿(すがた)は、ほとんどないんだ。
はかせ、メダカは、このままどんどんいなくなっていくの?
10数年(すうねん)まえにだされた1999年(ねん)の「レッドデータブック」という本(ほん)の絶滅(ぜつめつ)するであろう生(い)きもののリストに メダカがのったんだ。現在(げんざい)、いろいろな人が協力(きょうりょく)しあって、メダカが絶滅(ぜつめつ)しないようなとり組(く)みをしてはいるけど、まだまだ時間(じかん)がかかりそうなんだ。