株式会社フジクラ
私たちの街に甦れ生態系
水鉄砲(みずてっぽう)をつかって狩(か)りをするお魚(さかな)さんがいるって、ほんとうですか?
それは、テッポウウオのことだよ。この魚(さかな)は、水鉄砲(みずてっぽう)を じょうずにつかう とてもめずらしい魚(さかな)なんだ。すずちゃんも、おもちゃの水鉄砲(みずてっぽう)であそんだことあるだろう。そのおもちゃの水鉄砲(みずてっぽう)をおもいだしてごらん。このテッポウウオは、その水鉄砲(みずてっぽう)をつかって水をとばして、バッタなどの昆虫(こんちゅう)をつかまえるんだ。まさに、水鉄砲(みずてっぽう)をつかって狩(か)りをしているようだろう。
はかせ、どのように狩(か)りをしているの?
テッポウウオは、およぎながら、木の葉(は)にとまっている昆虫(こんちゅう)をさがすんだ。「えもの」となる昆虫(こんちゅう)をみつけると、水面(すいめん)から口(くち)をだして、水をふきつけて、うち落(お)とすんだ。この魚(さかな)は、バッタやカマキリなど、「えもの」の大(おお)きさにあわせて、とばす水の量(りょう)をかえるんだ。また、テッポウウオは、えものが落(お)ちてくるところを予測(よそく)して、そこにいってまっているんだ。
テッポウウオって とても かしこいお魚(さかな)なんですね。だけど、はかせ、水鉄砲(みずてっぽう)をもっていないのに、どうして 水をとばすことができるの?
すずちゃん、テッポウウオが、水をとばすことができるのは、その口(くち)に秘密(ひみつ)があるんだ。テッポウウオの口(くち)の下のあごは、上のあごよりもでていて 空中(くうちゅう)に水をとばしやすい形(かたち)をしているんだ。また、上のあごには、細(ほそ)い溝(みぞ)がついていて、口(くち)にいれた水を いきおいよく とばすことができるようになっているんだ。テッポウウオの水鉄砲(みずてっぽう)は、1メートルいじょう とぶんだよ。
はかせ、テッポウウオも しっぱいすることがあるの?
すずちゃん、テッポウウオは、1かいで「えもの」が落(お)ちないときには、なんどもつづけて水鉄砲(みずてっぽう)をうつんだ。しっぱいすることは、すくないだろうね。すずちゃん、テッポウウオの狩(か)りのやりかたは、それだけではないんだ。昆虫(こんちゅう)がちかくにいるときには、水鉄砲(みずてっぽう)をつかわないで、水からジャンプをして、口(くち)でちょくせつ つかまえたりもするんだ。
テッポウウオって、どこにいるの?
テッポウウオがすんでいるのは、東南(とうなん)アジアといわれる地域(ちいき)で、マレー半島(はんとう)やフィリピンなど、あったかい国(くに)なんだ。そこには、マングローブなどの熱帯(ねったい)の木がたくさんしげっていて、川(かわ)の水と海(うみ)の水がまじりあうようなところなんだね。こんなところは、「汽水域(きすいいき)」とよばれるんだけど、テッポウウオは、こんなところにすんでいるんだ。そうだ、すずちゃん、日本でも沖縄(おきなわ)で みることができるよ。