株式会社フジクラ
私たちの街に甦れ生態系
はかせ、ヒトは 「のど」から声(こえ)をだすけど、カエルの鳴(な)きかたも 同(おな)じですか?
タイぞう君(くん)、夜(よる)の田んぼで のどをふくらませて 鳴(な)いているカエルたちは、じつは、みんな オスなんだ。オスは、鳴(な)くことで メスへのアピールをしているんだ。1ぴきのカエルが鳴(な)きはじめると、ほかのオスたちも鳴(な)きだすから、カエルの合(がっ)しょうになるんだね。カエルの鳴(な)きかたは、むねの「肺(はい)」の空気(くうき)を のどの「声帯(せいたい)」をとおすことで 声(こえ)を出しているんだ。この声帯(せいたい)は、空気(くうき)が とおると、ぶるぶる ふるえるんだ。それが音になるんだ。これは、ヒトに声(こえ)の出しかたに にているんだ。ただ、カエルは鳴(な)くときに、鳴(な)くための袋(ふくろ)をつかうんだ。ここが ヒトとは ちがっているんだ。
カエルが鳴(な)くとき、あごの「袋(ふくろ)」をふくらませているのは、なぜですか?
カエルが のどの袋(ふくろ)をふくらますのは、声(こえ)を出すとき、その声(こえ)を何(なん)ばいにも 大きくするためなんだ。これは、遠(とお)くにいるメスにも 聞(き)こえるようにするためなんだ。この鳴(な)くための袋(ふくろ)のことを 「鳴のう(めいのう)」と言(い)うんだよ。この「鳴のう(めいのう)」の形(かたち)は、カエルのしゅるいによって ちがうんだ。たとえば、アマガエルだと ノドの下に「鳴のう(めいのう)」が一つだが、トノサマカエルは、両方(りょうほう)のほっぺに 一つずつあるんだ。カエルは、この「鳴のう(めいのう)」がなくても 鳴(な)くことはできるんだけど、「鳴のう(めいのう)」が 大きくふくらめば ふくらむほど 鳴(な)き声(こえ)もひびいて 大きくなるんだ。この「鳴のう(めいのう)」のひふは、うすいゴムのように のびるようになっているんだよ。
はかせ、カエルは、いつも ひくい声(こえ)で鳴(な)いているけど どうしてですか?
タイぞう君(くん)、そうだね。たしかに高(たか)い声(こえ)で鳴(な)いているカエルは いないね。カエルが、ひくい声(こえ)で鳴(な)くのは、オスどうしのケンカで、あい手に勝(か)つためだと 考(かんが)えられているんだ。オスどうしのケンカは、夜(よる)の暗(くら)い中(なか)で 行(おこ)なわれるだろう。そうすると ケンカのあい手を見ることができないんだ。そのために、声(こえ)でライバルの体(からだ)の大きさを確認(かくにん)することになるんだ。体(からだ)が大きいほど、声(こえ)は ひくくなるからね。カエルのオスたちは、できるだけ ひくい声(こえ)を 出しているようなんだ。もちろん、カエルが鳴(な)いているのは ケンカのためだけではなく、メスへのアピールのためだよ。